
奄美猫部とは?
猫をとりまく現状 in 奄美大島
奄美におけるネコ問題とは




奄美の森は、太古の昔から変わらない原生林や、奄美固有の野生生 物など、希少な生態系が残っています。
しかし、現在多くの野生生物が絶滅の危機に直面しています。その主な原因の一つに、希少生物を捕食する外来種が挙げられます。
現在、ネコも外来種として認定されています。
市街地・住宅密集地では、都市部と同じように糞尿トラブルも起きています。交通事故や病気で犠牲になる猫も多いです。希少種被害も含め、それらの問題解決のために、奄美大島では猫を飼う際の条例の制定や様々な対策が行われています。
【主な外来種】
マングース、ヤギ、イヌ、ネコ、ウシガエル、アフリカマイマイ、オオキンケイギク、アメリカハマグルマなど
■奄美大島で制定されている条例や対策
活動内容
①猫の飼育方法の助言、啓発活動
②猫の正しい知識や魅力の発信
③ノラネコ対策(TNR・地域猫など)と、それにともなう調査研究
④保護猫の保護譲渡活動

TNRって何?
TNRとは、ノラネコを捕獲(Trap)し、不妊手術(Neuter) をしたのち、元の場所へ戻す(Return)、という世界的に行われている方法です。
避妊・去勢手術することで、所有者のいない猫(ノラネコ)の数を減らしていく対策の一つです。不妊手術したかどうか見た目ですぐに判断できるように耳先をカットすることが決まりです。

活動紹介
外ネコの生息調査
(ノラネコモニタリング)



奄美市街地の一部地域で、屋外ネコの生息状況調査を2019年から継続して行っています。
この調査は住民参加型の調査で、その地域の住民の皆さまのご協力のもと、
生息場所・数はもちろん、耳先カット(※)の有無の確認までします。
カット無しネコの情報は奄美市担当課と共有し、市で行っているTNR事業に活用していただきます。
調査結果は、報告会やニュースレターにして、住民の皆さまへフィードバックしています。
住民の皆様に参加していただくことで、関心がなかった方にもネコ問題の周知や問題意識の共有にもなり、
とても良い啓発活動になっています。
※ 耳先カット=TNR(上記説明を参照)対策が済んでいる目印にネコの耳先をV字にカットします。
ペット防災避難への取り組み
「奄美大島ペット防災の会」発足
いつ大きな災害が起きてもおかしくない昨今、災害時のペットの扱いについても大きな社会問題になっています。
奄美猫部も、地元獣医師、飼い主様有志数名とともに、数年前より奄美市との協議を重ね奔走してまいりました。
そして2024年春、ペット同室避難所が3ヶ所決定しました。同時に、飼い主様中心となって運営を担う「奄美大島ペット防災の会」も発足。(2024年5月、奄美市との協定締結)
まだはじめの一歩に過ぎませんが、これから多くのペットの飼い主様のご協力が必要です。
ぜひ多くの飼い主様の入会をよろしくお願いいたします。
詳しくは、防災の会ホームページをご覧ください。

2024年5月26日に行われた避難訓練の様子



猫の保護譲渡活動



奄美猫部発足前から、事務局COVO TANAで保護譲渡活動がスタートしました。
それが奄美猫部発足のきっかけにもなりました。
COVO TANAへ捨てられたり、衰弱していたり、TNRで捕まったりなど、
さまざまなルートから保護猫の相談や情報は入ります。
ですが、奄美猫部の保護譲渡活動は自費での取り組みの上、施設不足や人員不足で、
受け入れられる限界があるため、全てを引き受けることはできません。
それでも、出来得る限りの保護譲渡に努めております。
奄美大島内での譲渡に限られる活動で非常に厳しい状況が続いています。
ですがこれまで、スローペースながら100匹以上が保護され譲渡につながっています。
猫を飼う時は、ぜひ保護猫からご検討いただきますようお願いいたします。
現在、奄美猫部で保護した猫たちは、猫カフェGatti【ガッティ】で飼育されています。
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